“逃避”から、CULTS
あっという間に梅雨が明けて、すでに毎日暑くて完全に夏だ。 1ヶ月以上同じ曲を毎日のようにリピートしてる。 余計に曲に合う気候になってきた感があるのでメモ…
スロー、トロピカル、サンセットビーチ
聴いた印象、景色が思い浮かんでいたが、YouTubeでビデオを見たら本当にその景色が出てきて、そう!!!!まさにそれ。と思った。 SoundCloudの公式じゃないアカウントでひたすら聴いていたけど、早回しで声が高くなっていたことに気づいた。本家はさらにスローだった。 うつくしくて、平和で、穏やかで、夢みたいにしあわせ、な感じがしたけど映像はロマンティックかなしい。 始まりと終わりがデジャヴ。夜 街灯の光が滲む。
CULTS
NY発UK経由、ニューヨーク大学で映画の勉強をしていたふたりの学生カップル、ブライアン・オブリビオン(g)とマデリーヌ・フォーリン(vo)のデュオ。インディーポップに位置付けられる?
その他の曲も聴いてみた。
気怠くループするところ、モノクロの映像、THE NOVEMBERSの雰囲気を感じる。 「永遠の複製」とか「彼岸で散る青」とかの。 (モチーフでテレビが出てくるけどノベンバの「こわれる」のMVにも出てくる。) 非現実、静的、繰り返し、パターン、少々退廃的な印象。
一方これは「Always Forever」のように夢みたいにしあわせでロマンティックな感じ。 時が止まっているかのように、ゆっくり。愛おしむような。そして映像はあっけなく切ない。
気に入ったのがたまたまスローで穏やかな曲ばかりだったけど、バンドのコンセプトに存外鋭利な背景があってびっくりした。
「美しいものがそうであるのは、たしかにきれいだけれど何か問題を併せ持つからだと思うんだ。(中略)だから醜い人が言った美しい言葉がほしかった。あらゆる面で明らかに不愉快で好ましくない人でも、完璧な言葉を語れる、それが美の骨頂だと思う」とブライアンがその信条を語るように、アルバム全体を占めるマデリーヌによるアンニュイなヴォーカルと、ポップで甘酸っぱい音楽性に対比するように、作品には悪名高いカルト・リーダーたちの言葉が引用されている。1978年、900人以上の信者による集団自殺など大事件を巻き起こしたキリスト教系のカルト教団「人民寺院」の教祖ジム・ジョーンズの演説を冒頭にサンプリングしたり、ほかにもアメリカの左翼過激派組織「シンバイオニーズ解放軍」のメンバーであった女優パトリシア・ハーストやカルト指導者チャールズ・マンソンの言葉などを引用しながら、人生の不安、薬物の乱用、思春期から大人へと変化する悩みなどが歌われている。「不安」が「カルト」に入らせるという事実が、実に地に足のついた辛辣なメッセージを発信しているこのバンドの最大のコンセプト~テーマのようだ。
(参考) カルツ | ソニーミュージック オフィシャルサイト 究極の逃避――NYから突如現れたドリーミー・ポップ・デュオ