スゥ・ドーホーの展示を見ました
スゥ・ドーホー : Passage / s パサージュ 十和田市現代美術館開館10周年記念展を見に行きました。
最初のゾーンには半透明の布でつくられた構造物が3つ、並んでいます。 透ける作品の中を通り抜けることができました。作者が暮らしていた家やソウルのスタジオを再現しています。1/1スケール? 窓枠のネジやコンセント、ドアノブの細部のつくりこみがとてもこまかい。 写真では、透明なアクリルでつくられた硬さのある箱を組み合わせた作品のように見えました。 しかし実際には薄い布でできているので硬さは感じられず、作品越しに周りの人や景色がぼんやりと見えて不思議な感覚でした。 光が通り抜けて、色の布が重なって、各作品の境界がふわっとして見える。 今日は雨が降っていて、曇りで明るくなかったけど、晴れの日はまた光の当たりかたが違って見え方も変わりそう。
映像作品は、視点の動きがおもしろかったです。 建物の内部、断面を見る形で上へ動いていったり、廊下を前に進んで行ったり。 家の映像はなつかしさがあった。実家的な。建物のつくりとか置いてあるものがちょっと古い感じ。
一番奥のゾーンには、ドローイングと、布を使った「パーツ」の立体作品。 ドアノブや窓の鍵、スイッチなど物の一部分をクローズアップしたものがたくさんありました。 中でも、青いスピーカーの作品が目を引きました。ボリュームつまみや切り替えスイッチなど細かい段差や溝、文字の繊細なこと。
何度も来ているけれど、雨の美術館は初めてでした。 向かいの広場にはひと気がなく、オブジェがひっそり立っていてさみしげだった。 GWに見たラファエル・ローゼンダールの展示もよかったし、今回も良かったし、十和田市現代美術館のチョイスが好きだなあ。