有給消化でネパール4
2024/7/9の記録
最終日の朝、ホテルの朝食会場は混み合っていた。欧米からの旅行者(学生さん?)が大勢いて、これまで私たち以外の宿泊者がいないときはオーダースタイルだった朝食会場は、ビュッフェスタイルになっていた。そのおかげですでに色々と料理が用意されており、ほどほどの量を自分の好きな分だけ盛れたので良かった。
まずはネパール最大のチベット仏教のストゥーパ(巨大仏塔)であるボダナートを見学。仏塔のまわりはマニ車に囲まれており、教徒たちはマニ車を回しながら、右回りに108回周りをぐるりと回る。遠方からもチベット仏教徒たちが参拝に訪れるそうだ。お土産屋でよく見るブッダアイの一番大きいものがここにある。丁度、目を描いているところを見た。タルチョがたくさん貼られている。広場の周りのお店にも売っている。五色の順番は青・白・赤・緑・黄の順に決まっており、それぞれが天・風・火・水・地をあらわす。旗に経文が書かれている場合は、風になびくたびに読経したことになるそうだ。
寺の中に入ると御焼香に似た匂いがした。馴染みある匂いで、自分も仏教徒なんだよなぁと思わされた。日本人として初めてチベット入国を果たした仏教学者である河口慧海も、チベットへ行く前にここを訪れたらしい。
ガネーシャさま
ネパール仏教の寺院である世界遺産スワヤンブナートには猿が住みついており、モンキーテンプルと呼ばれている。そこかしこに猿がいる。猿はお菓子の包装を器用に割いて開けて中身を食べていた。修行に来ている若いお坊さんが多く歩いていた。
正式な参道は急な石階段だったらしい
丘の上なのでカトマンズ盆地を一望できる。背景に山の影が見えるが、でかい山ははっきりとは見えず
ヒンドゥー教の聖地であり沐浴場、火葬場であるパシュパティナートを訪れた。川の向こうは教徒しか足を踏み入れられない。燃え尽きるまで、家族が集まって火を見ている。火葬後の灰は目前のバグマティ川へ流される。この川はインドのガンジス川の支流で上流にあたり、インド洋へと通じているそうだ。
ヒマラヤ杉の葉のつき方は縦に細長い
昼食は、ヒマラヤ鍋をリクエスト。元々は宮廷料理だったそうだ。野菜、春雨、きのこ、厚揚げのような物、お肉(何の肉だったか?鶏かな)など盛りだくさんで、出汁は優しい。養生鍋というだけある。締めに麺、デザートも食べて満腹。
カラオケ屋があるよとガイドさんが教えてくれた。奥にネオンが光っている
世界遺産ダルバール広場と周辺観光へ。寺院、クマリの館を訪れた。
わかりやすくでかい憤怒顔より、その上の小さくて静かに怒っている顔がめちゃくちゃ怖い
蚤の市みたいなのが開かれている大きな広場。天気も青空が覗いていて気持ちの良い気候だった。雨季の通り雨があっても日本のように湿度が高くなく、不快感は少ないと感じた。からっとしている。
各柱の下部にエロティックな彫刻
丁度、クマリが顔を見せる時間にあわせて訪れていたので少し待ってクマリを拝顔した。
クマリ(Kumari、Kumari Devi)は、ネパールに住む生きた女神である。サンスクリット語で「少女」「処女」を意味する。密教女神ヴァジラ・デーヴィー、ヒンドゥー教の女神ドゥルガーが宿り、ネパール王国の守護神である女神タレージュやアルナプルナの生まれ変わりとされており、国内から選ばれた満月生まれの仏教徒の少女が初潮を迎えるまでクマリとして役割を果たす。中には初潮が来ず、50歳を過ぎてもクマリを務めているケースもある。
家柄は重要であり、ネワール族の仏教徒の僧侶・金細工師カーストのサキャ(Shakya、釈迦の意)の生まれでなければならない。
以下は32もある条件の一部である。
- 健康である
- 全ての歯が欠けていない
- 菩提樹のような身体
- 子牛のような睫毛
- 獅子のような胸
- 鹿のような脚
- アヒルのように柔らかく透き通った声
- 黒い髪と目
また、身体的には怪我の跡や不自由な箇所がないことも条件であり、動物の頭部が並べられた暗い部屋に閉じ込められて耐えることも必要とされる。
クマリ - Wikipedia
特別な祭りの日しか外に出られないという。今も続いている伝統的なものであるが、現代の生活とギャップがあり、クマリの人生を考えてしまった。「2007年3月にカトマンドゥ郊外のローカル・クマリが無断で渡米したことで、クマリの座を解任された」という出来事もあったそうだ。
この中央の窓からクマリが顔を出す。クマリは撮影禁止。
広場を後にし、ラッシーの路面店に立ち寄った。混み合っている人気店。ナッツやドライフルーツも入っていて、濃厚でおいしかった!
タメルチョーク(市場)は地元の人?で賑わっている!人人人バイクバイク人!色鮮やかなサリーが並んでいたり、いろんな豆が量り売りできたり、スパイス屋さんがあったり、ゴールド&シルバーの店あり、金物屋さんあり、おもしろい。
ピーマンでかい
お土産を買い足しに、二度もお世話になったお茶屋さん。左にいるのは私。店主は日本語を話せた。ここで買った高級はちみつ(しかし100g600円ちょっとでめちゃくちゃ高いわけではなかった)がおいしくて、もっと買ってくれば良かったと思った。酵素ペーストの味に似ている。マッドハニーだったのか?
タメル地区で最後の晩餐として、ネワール料理をいただいた。味が濃い水牛の炒め物、モモ、辛い筍スープ、辛い豆、お好み焼き、ビールに合うつまみが多い。
シーシャ屋さん?毒々しいほどカラフルな機材
泊まっていたホテルの近くにマッサージ&スパがあり、サウナもあるようだった。気になったが行かず
カトマンズの国際空港は人がごった返していた。外国へ出稼ぎに行く若者たちを見送りに、家族や友人が大勢来るそうだ。ここで、見送ってくれたガイドさんとドライバーさんとお別れ。4日間、本当にお世話になった。
空港内の売店はぼったくり価格で(スウェーデンでもそうだったが。そういうものだ)、しかしトレッキング用のチョコバーや添加物無しのザクロジュース(後から飲んだが微妙だった)など町中では見かけなかったものを見かけたのでついつい買ってしまった。
フライトは少し遅れていたようで、待機。やっとアナウンスされた、と列にならんで搭乗を待ったが、最後のほうになると列が崩れて早い者勝ちになり、「並んだ意味ないじゃん!!」と愚痴をこぼしていたら前にいた男性が振り返って「これがネパールです」と日本語で話しかけてきた。日本に来るネパール人は多いので、日本語通じる人もそりゃいるんだった!とハッとした。
出国のときの窓口で英語で何か話しかけられたが聞き返しても聞き取れず、ああOK、行って!という感じで促されて、通り過ぎた。インド訛りなのか巻き舌っぽく音が多く感じてわからなかった…
到着は朝だったため、朝ご飯が出た。サラダチキンサンドのようなものと甘いお菓子。機内食は、行きも帰りも個人的には口に合っていて全部おいしかった。
富士山?の頭が見えた
翌日午前、帰国した。機内モードを解除してすぐ、ガイドさんから無事に着きましたか?と連絡が来た。今年のお正月にもあけおめLINEをもらった。また今度シャクナゲの季節にネパールへ行き、ガイドを頼みたいと思っている!